2011年に東日本大震災が起こった時、ライブは次々とキャンセルになった。
未曽有の大災害で日本は放射能に汚染されたと報道され海外アーティストは誰も来なくなる中で、Derrick Mayが日本に来て行ったライブが素晴らしかったことを今でも覚えている。
でも彼がしたことを忘れたわけじゃない。
複数の女性への性的暴行。2020年のフジロックにDerrick Mayは来ていて、2020年12月にこの記事が出たのだった。
その後はどうなったのだろう・・・
Derrick MayはStrings of Lifeの権利関係のもつれだと共同制作者のMichael Jamesを訴えた後、2021年に訴えを取り下げている。wikiにもあったその時の記事。
https://selector.news/2021/02/26/derrick-may-dismisses-lawsuit-michael-james/
元々、12月に出たRAの記事の前、9月頃にMichael Jamesが自分のFBに投稿したという時系列があったようだった。Derrick Mayに暴行されたという訴えを打ち明けられたと。
May to pay $10,000 for the first round of discovery to prove actual malice in the case.
これに対し「コロナのせいで昨年はほとんど働けず経済的に苦しい」「訴訟の件は家族にも多大なストレスがかかっている」として、訴訟を取り下げたと結ばれている。
The motion said that May “is under financial hardship as he has not been able to work in the last year,” and that “the ongoing litigation is causing unwanted attention and stress on [May] and his family.”
その後のニュースは探し出せず、Derrick Mayの今年のツアーデートも分からなかった。
彼のFBは今はなく、彼のツイッターにも鍵がかかったまま。
RAの記事を書いたAnnabel Rossのツイッター。
彼女のツイッターの一番上に固定されている2022年の記事。
Derrick Mayのことよりも彼を擁護する同業者について書かれた記事だけれど
彼は今でも是とも否とも言っていないのだろう。判決が出たとか謝罪した等の進展があれば多分wikiには書かれるだろうし、彼の公式HPがないとかライブスケジュールが分からないなどということはないはず。
(Erick Morillo、Paul Oakenfoldについては書き切れないので別におく)
名曲「Strings of Life」
当事者が皆亡くなった後も聴かれ続けるべき名曲だと信じているけれど、その反面この曲を聴くとトラウマやフラッシュバックが蘇る当事者がいるうちは、評価されたり現世での名声を享受するべきではないとも思う。
貴方の生み出した名曲と素晴らしいライブは、貴方が亡くなってもずっと後世も残っていくと信じているからこそ、
生きている間でないと償えない罪は、生きているうちに償って欲しいと思う。
貴方のことは、貴方が生み出した音楽しか自分は知らない。
それなのにこんなに悲しくて憤って焦っているのは、貴方がまだ死んでいないからだ。
自分が貴方と同じ時代を生きているからだ。
貴方が死んでしまっても貴方が生み出した音楽は残ると信じている。でも、貴方の音楽しか残らない。
折しもジャニーズ事務所のことが大きな話題になっており、ジャニー喜多川さんのことも思いながら書いた。
罪に問われる前に彼は死に「勝ち逃げ」とも言われていたけれど、謝罪も贖いも、何より彼からの言葉を聞く機会も閉ざされてしまった。
生前からそうではないかと言われていたことではあって、それについての切迫した認識の無さは自分の恥でもあるとも思っている。好きでも嫌いでもないアーティストに対する無関心だったのだと思う。
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