高等ラッパー4のラッパードラフト会議が味わい深い

高等ラッパーという番組は、回を重ねるごとに色んなところで良くなっていると自分は思ってて。

 

高等ラッパー3では高等ラッパー4人×4チームがチームごとに相談してメンターチームを決めていたのですが、

高等ラッパー4では、上位二名にメンターチーム選択権あり。それ以降は上位者から順番にメンターチームの指名を受ける。指名が競合すれば高等ラッパー側に選択権がある、という流れでした。

 

ドラフト会議というのはプロ野球ファンにとっては心躍るイベントです(「中居正広プロ野球魂 俺の侍ジャパン」なんて夜中の特番なのに超盛り上がるしw)そんなドラフト会議が何と高等ラッパーで見られるんですよ!テンションがあがらないわけがない。

 

高等ラッパーだと指名が競合した場合、本来は選ばれる側に選ぶ権利が発生するのもいいですね。プロ野球ドラフト会議では競合になった場合は抽選となり、これはこれで色々とドラマがあり醍醐味ではありますが(クジ運の悪いヨムタとかちょっと見てみたかったw)

 

このチーム決定回(本編ではEP5後半~EP6)を改めて見返しているのですが、チームごとの好みの違いが出ていて本当面白い。シーズン3の決め方より断然いい。

 

 

イ・ジョンウンは優秀ラッパーだったので、彼がハイヤーチームを選びました。しかし・・・「DNA」はともかく、R&Bテイストの「CALL ME」はやっぱり彼のカラーではなかったのでは??(いい曲だったけど)

というか、チーム選択前に先に「うちの音楽のトーンと違うから、脈があると思ってなかった」的に釘を刺してるJay Park、さすがすぎんか。「君が欲しい」と直球で口説くサイモン・ドミニクも「あなたに似合うヒット曲を作ります」と音源アピールするチャンモも至極真っ当なんだよなぁ。

ハイヤーチーム、思わず脈があると知って「考えを改めました」→「DNA」を作ったけど、どうもそれで弾切れっぽかったな・・・

 

ともあれ、メンター決定権のあった二人の選択はこうなりました。

カン・ソビン→アンビション

イ・ジョンウン→ハイヤー

(本編EP5ではここまで)

 

さて、面白いのはここからですよ!(本編EP6)

 

イ・サンジェ→AOMG、デイトナの2チーム競合→AOMG

ノ・ユンハ→AOMG

ホ・ウォンヒョク→AOMG

パク・ヒョンジンハイヤー、アンビション、デイトナの3チーム競合→ハイヤー

 

この辺ほんと面白いよなー。パク・ヒョンジン3チーム競合なんて、ほんと青田買いって感じ。プロ野球ドラフト会議の惹句だと「ジュニア時代から有名だった大型ルーキー」って感じかな?そんな中、AOMGだけ彼を獲りに行かなかったというのも面白い。

 

こちらはSMTM9でのメンター初顔合わせのエピソードなんですが

[ENG] [SMTM9] ′저는 싫어요′ 프로듀서 10인의 첫 회동 (a.k.a. 앞담화?!) I 10월 첫 방송 EP.0 - YouTube

(1:38~ぐらいから)

「SMTM初PDチームのGroovyRoom×JUSTHISチームへのアドバイスは?」という番組スタッフからの質問に「事前に全ての曲を書いておくといいでしょう」という返答があるんですね。

 

高等ラッパーのオリジナル音源は四つ。チーム対抗戦(4名)、教科書ラップ(2名)、セミファイナル(1名)、ファイナル(1名)。

高等ラッパー達を見ていて、どれぐらいの段階でこのビートが彼らにあうって想定し始めるのか気になった。作り始めるのか、元からあるストックから探すのか。多分両方なんだろうけど。

イ・サンジェを初めて見た時から、コードクンストがあて書きのビートを作ってたというエピソードもありましたよね。

[EN/JP] [#고등래퍼4/9회] 경연의 빠질 수 없는 존재 '코드 쿤스트'! 원픽 이상재를 위해 준비한 비트는? | Mnet 210416 방송 - YouTube

(0:23~ぐらいから)

 

この高等ラッパードラフト会議、AOMGチームが早々に4人のメンバーを決めて一抜けるんです。EP5ではイ・ジョンウンを逃したのを残念そうにしてたから、もしイ・ジョンウンがドラフトで獲れたなら獲りに行きたかったのでは。だとすると、チーム対抗「BIG BIG BIG」は本来の想定メンバーならば、イ・ジョンウン、イ・サンジェ、ノ・ユンハ、ホ・ウォンヒョクの可能性が強かったのではと思いながら聴き直してみると・・・

youtu.be

うーんどうでしょう。何とも言えませんが、パク・ヒョンジンがこの曲ではないというのは分かる。一癖あるラッパー達をとって、それが皆AOMGのビートにはまっているのが凄い。

キム・ウリムもイ・スンフンもいないSICOチーム*1は二周目からが沼・・・YouTubeにはメンバー決定~ファイナルまでのSICOチームだけをまとめたリアクション動画がたくさんある。分かるw

高等4見るまで自分、サイモン・ドミニクのこと、すかしたイケメンって思ってたよ。全然違ったw

メンターであり、サイモンオッパとロコオンマであり、ヒョンであり、チングであり・・・(涙)Emoji見て泣きそうになるし(涙)Red Lightのリハーサルで飛び跳ねるホ・ウォンヒョクを見て泣きそうになるし(涙)

 

キム・ダヒョン→ハイヤー、アンビション、AOMGの3チーム競合→ハイヤー

若いって素晴らしい。AOMGも手上げてたんだ。記憶になかった。

ラップを失敗した彼に「もう一回!もう一回やりな!」とやり直すチャンスをくれたJay Parkに恩義を感じて、キム・ダヒョンはハイヤーを選ぶのですが(いい子)「俺を選んでくれなかったキム・ダヒョン」とよそよそしくなるチャンモは大人げないwダヒョンのMCネームLil BemoのmoはCHANGMOのmoから取ってるって本人言ってるんだからさw

ダヒョンジンがWORKビハインドで嬉々としてJay Parkの「All I Wanna Do」を歌うところ、いかにも両思い感あって好き。ダヒョンはとにかくリアクションがいいけど、それは色んな曲を知ってるからだと思う。

 

イ・スンフン→アンビション

SMTMでは自社所属のアーティストにはPASSを出さないという暗黙の了解がありますが、これもそのパターンかな。

 

キム・ジェハ→ハイヤーデイトナの2チーム競合→デイトナ

デイトナまだ誰もいないの?」って散々いじられてましたけど、見返してみるとそもそもここまでそんなに手を上げてない。サイモン・ドミニクの同級生いじり生き生きしてるなw

もし下位指名に意中の高等ラッパーがいたら、指名枠温存するよなぁ。ザ・クワイェットなんて特にポーカーフェイスだから余計分からんかったけど、実はもしかして言われるほど悔しくなかったんじゃ?

 

チェ・ヨンセンデイトナ

2022/3/9追記

SMTM10全然追えてなかったせいもあるけど、まさか彼が高等4の中で一番勝ち進んでるなんて思いもしなかった。ごめんなキリングヴァース任されるだけの色モノラッパーって思ってて・・・それにしても、SMTM10のステージ動画全然なくてびっくりした。高等4の映像資料いっぱいあるだろうにMnet容赦ない。SMTMってやっぱり厳しいんだな。チーム選択でヨムタが「高等4で共演したのに!恩知らず!」って檻の中から叫んだところがピークで、そこで脱落って・・・

 

カン・ヨセプ→ハイヤー、アンビション、AOMG、デイトナの4チーム競合!→AOMG

自分、彼のこと全然印象に残ってなかった。そんな凄かったっけ!?って見返しました。「中二病」とか、確かにラップも歌もそつなく上手いけど、4チーム競合にまでなるのはよく分からんかった。メンター達の見るポイントが何かあるんだろうな。

・・・と思っていたのですが、

その後しばらくして、クォン・オソンとやったパステル可愛いPV見たんですよ!

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盛れてないサムネ・・・ところが、動画になると可愛いんだよ二人とも!!

高等4終わった後ですからねこれ。「燃える炎」みたいな大人かっこいいのもできるし、こういう可愛い系もできるのか君は!

テクニックも彼の持つ雰囲気も、まだ何にも染まってない、何でも出来る伸びしろが気に入られたのかな。

その後の彼はSMTM10で二次予選の敗者復活まで残ったのです。いやー、メンター達はやっぱりよく見てるんだな。シンギングラップに同業者評価厳しくね?って思う時もあるけど、頑張れシンギングラッパーの星!

 

キム・ウリム→アンビション

これ最初は意外だった。「アンビションとハイヤーとの競合にならないの!?」って。でも後から知ったんだけど、SMTM777見てたら色々腑に落ちるところあるのかな?この時もチャンモがPDにいたアンビションチームのD.Arkとハイヤー系列のAOMGチームのpH-1がディスバトルをやって、pH-1が負けたw

[ENG sub] Show Me The Money777 [6회] ′흥 올라 미치는 무대!′ pH-1 vs 디아크 @팀 배틀 181012 EP.6 - YouTube

いやもうこれ、ハイヤーのことめっちゃ煽るやんwww

これ見た後でビハインドを見ると、ジェハに恨み節いうのにD.Arkには触れもしないのってw

 

ところでイ・スンフンとキム・ウリムの、事務所レーベル既所属組の一本釣りというか微妙に避けられてる?感も、それはそれで気になる。

所属済の実力者より無所属の若手に人気が集中するあたり、アンビションは実力者揃えて確実に勝ちにきてる(音源売ろうとしてる)けど、他はほんとにドラフトしに来てないかw(そういうの若手厨っていうんですよ)ここにクォン・オソンがいたらなーと思わずにいられない。

キム・ウリム、まさか伸びしろないとか思われてない?SMTM777の自分を超えないといけないんだもん、大変だよね・・・SMTM10にもエントリーしてたけど、予選落ちしてたというのも最近知った。

D.Arkが今年中国のサバイバル番組に出るって聞いて、その続報を待ってるんです。彼はもうサバ番に出なくても、知名度も上手いことも、もうみんな十分わかってると思うんだけどな。

 

パク・カンベク→アンビション

ヒョン・セヒョン→デイトナ

ユン・ジホ→デイトナ

ソン・ミンジェ→ハイヤー

パク・カンベクがアンビションって分かる。ハイヤー、キム・ジェハとカン・ヨセプに振られてから最後まで手を上げていなかったというのも、見返して初めて気づいて「おっ?」となった。

(そしてソン・ミンジェの脱落まで色々あったわけです・・・高等ラッパー3での彼はどうだったのか、時間があれば見直したい。8000人や10000人の予選から二度も勝ち進むって、やっぱり並大抵の上手さじゃないと思うんですよ。キム・ウリムもそうだけど、イキってるのも10代は可愛いんだって!大丈夫、メンター達だって過去色々やらかしてるからw)

 

カン・ヨセプVSキム・ジェハの1対1バトル

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パク・ヒョンジン、カン・ヨセプ、キム・ジェハの並び・・・ちょっと憂いがある声質の歌心あるラッパー揃えたかったんだろうなハイヤー・・・

 

ところで、カン・ソビンが選んだドリームチームをここで思い出してみましょう。

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そしてアンビションチームのチーム対抗「Backpack」を見てみましょう。

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パク・ヒョンジンとパク・カンベクを入れ替えただけじゃん」というメンバー構成ですが(策士カン・ソビン)興味深いのはアンビションメンターが、ドラフト会議のどの段階で「このメンバーで行こう」と思ったのか。もうこの面子、ガチで勝ちにきてる面子じゃん。

キム・ウリム獲るつもりだったのは想定内っぽいよなぁ。キム・ダヒョンとパク・カンベクを入れ替えてもこの曲よさそう。カン・ソビン、パク・ヒョンジン、キム・ダヒョン、キム・ウリムだったら?・・・若い、溌剌としてる。

ここのチームも好みはっきりしてるよなー。発声がクリアなラッパーが好き。カン・ソビン、クォン・オソン、キム・ダヒョン、キム・ウリムの面子で見てみたかった。チャンモ、オソンのこと尋常なく気に入ってたし。

 

いやー、実に面白かった!

ドラフトでよく出てくる定型用語だと「金の卵」「即戦力」「戦略」「競合を避けて」「一本釣り」「補強ポイント」などあるんですよ。それを高等ラッパーに当てはめて考えてみるのも面白い。例えば、キリングヴァースに高音が出るラッパーが欲しいとか?

 

この4つのレーベル、R&Bテイストのハイヤー、ドメジャーなフックを作るアンビション、クールなビートのAOMG、実は音源聴くとめちゃ強いデイトナ*2・・・あくまでこの番組で聴いてみた限りでの個人の偏った印象ですが、割とカラーの違いがありますね。

 

高等ラッパー、今年はありませんが(まだいう)「隔年開催になったのかな?」と自分は希望を捨ててません。なのでこの高等ラッパードラフト会議、次回もぜひぜひお願いしますね。来年開催だったらオソンもまだ出場資格あるし!

 

2022/2/20追記。

そしてここからデイトナが、イ・サンジェ、キム・ジェハ、ヒョン・セヒョンを自社レーベル所属に引っ張ってくるんですよ!自分は彼らの所属を今更知ったクチだけど、これ知って改めてこのドラフト回を見返すと、ほんと趣深くて笑い止まらん。ちゃっかり目つけてたんじゃん!

マリークレールコリアのこの二人のインタビュー、言葉分からんくてもこの二人が可愛くて。一緒に住んでる友達のこの二人、そんな事情も知った上でまとめてデイトナが獲る(レーベル所属)ってなぁ、ほんと。

youtu.be

あれ、チームデイトナの面々は今まで全然チェックしてなかったのに・・・

高等4好きすぎて、最近高等4のウィキ繰り返し見るだけで楽しいもんな自分(末期)

*1:すっかりチームスローガンになっていた「SICO MODE」、これTravis ScottとDrakeのSICKO MODEにかけてたのかな?って今気づいた。

Travis Scott - SICKO MODE ft. Drake - YouTube

*2:Chris Brown Movesの魅力に気づくの、自分遅すぎましたね・・・