TIOT×トロット×EDMの問題作
真の問題作はこっちだったw
TIOT「Every 10 Minutes」 作詞・作曲はクム・ジュンヒョン
いい曲なのは間違いない。すわスミン!とLOTIが息まいているのも何ら間違いはない。
ただ、この曲を聴いた時、自分は酷く落ち込んでしまって。
いい曲には二種類あって。
音を聴く快楽と中毒性があって何度も聴きたくなる曲と、聴く前に今から聴くぞという身構えが必要で繰り返しては聴けない曲。この曲は後者。
Every 10 Minutesを聴いて一番最初に思い浮かんだのは、この曲を一人で歌っているジュンヒョンの姿だった。
あえて厳しいことを言うけれど、ジュンヒョンのセルフカバーが一番似合う曲。ジュンヒョンの曲であって、TIOTの曲じゃない。
音楽プロデューサーというのは、音楽に精通した人でないと出来ない難しい仕事なのだなとも思った。音楽を見る目と、人を見る目が必要だとも。
色々なプロデューサーを思い出した。
一人のライブアーティストとして成功した後に、あるいはそうでもなかった後に、プロデューサーとしてヒットしたアーティストを生み出した、その組み合わせの妙を。
ステージでライブを行う一アーティストとしての色を消して、その人にあったディレクションをする。
名プロデューサーといわれて生まれた名曲の中に、プロデューサー自身の好きな音楽と、好きだけれど自分には出来ないこと(音域、声質、ステージでの存在感など)を演者に託す、エゴと音楽への愛とその人の才能に惚れてしまったことへの絶妙で危ういバランスを見た時、言葉に出来ない気持ちになる。
Every 10 Minutesについて、クム・ジュンヒョンに聞きたいことはたくさんある。
- パート割りは誰がしたのですか?
TIOTの定石だと、一番印象に残る一番目のサビ歌い始めをミンソンが担うことが多い。が、この曲のサビの歌い出しはイェチャン。そして作り手のジュンヒョンは一番目立つところではなく、三番目ではバックコーラスにまで回っている。曲を一番よく知っているのは作曲者だと思うのでパート割りの権限はジュンヒョンに大きくあると思うけれど、アレンジャーかボーカルトレーナーの助言も入っているのかなあ。*1
- いつから作曲を始めたのですか。レッドスタートに来る前から作曲をしていたのですか。
- 満を持して発表する前に、おそらくパク・ゴヌクに聴かせていますよね?彼は忌憚なく何と言っていましたか。
5人全員、誰一人欠けることなく、TIOTが7年目を迎えられるといいなと思っていた。
でもそれは無理かもしれないとこの曲を聴いて思った。
5人5様の音楽性があまりに違いすぎる。TIOTの唯一無二の色と魅力だと思っていた個性の違いが、実は危うい足場に立っているのだとも思った。
Redstart ENMは小さな事務所で、非公開の練習生がいるのかどうかも分からない。
なぜこの5人だったのだろう。シン・イェチャンが加入して正式にデビューをした時に思ったことをまた考える。
ジュンヒョンはきっとどこに行っても音楽を続けていくだろう。
ジュンヒョンのファンもそうだ。彼がどこに行っても、彼しか見ていない。
Boys Planetはもう何年も前に終わったのに。今の彼はTIOTのメンバーなのに。
ジュンヒョンと他のメンバーの重なりあう歌声、交差しあうダンス。彼がTIOTにいる今しか見られないのに。
クム・ジュンヒョンのBoys Planetでの最後のステージ「Here I Am」を思い出す。気迫に溢れた渾身のステージを。
うっかり見るもんじゃないな・・・今見ても胸を突かれる。圧倒的な歓声と光を浴びた中に立ち、最初から涙を堪えて力んでて。惨い。
この時の覚悟と記憶を持って、彼はどこに行っても音楽を続けるだろうしどんなステージにも立つだろうけれど、
貴方が音楽を続けていくことは信じることが出来るよ。だけど、正直TIOTにい続けることは、どうなのだろう。
ジュンヒョン、TIOTやめないでね。
クム・ジュンヒョン作詞作曲「Every 10 Minutes」の話、もう少し続きます。
*1:ということで、是非にレコーディングビハインドを出して下さいね。かっこつけてダメ出しをするジュンヒョンに苦笑いをして頷くミンソン兄の図を今から想像してホクホクしています。