このブログでは今春行われた台湾の男子アイドルグループオーディション番組「原子少年」の話をずっとしているのですが
(ブラックホールの話から始まるOP、ブラックホールに吸い込まれる日本語字幕)
原子少年の面白いところは優勝チームのメンバー全員がレーベル所属が決まりデビューが出来たわけではなく、他方で決勝に進めなかったメンバーからもレーベル所属が決まりデビューが決まったメンバーがいること。
そりゃもう身を削って投票していたオタクからは疑問と非難轟轟でしたが、これはサバイバルオーディションではなくドラフト・スカウトプログラムであって、目についた出場者をレーベルがスカウト・ピックアップする番組だったんだと思うと、割と最近納得し始めた自分がいて。レーベル所属のリークが早かったのもそれだと納得いくんだよな。
(人気投票上位はデビューと言った番組が悪いのであって。これ、これから視聴者投票を組み込むサバ番は「投票トップだからといってデビューは確約されない。ただし放送分量が増えて、デビューの確率が上がり、淘汰される確率が下がる」と言えばいいんじゃね?)
それで、有力出場者に「ウチに来ませんか」とレコード会社がスカウトする感じ、こういうのあったなぁと思い出したのです。
伝説の番組出してきましたね。
思い出したのはこのシーン。
2:10~ぐらいから。中森明菜の決戦大会。歌い終わった後、芸能プロダクション&レコード会社がプラカードを上げる。
このシーンが凄く印象的なんだけど、wikiを見たら「人買い」と当時批判があったとある。これで残酷だったら今のサバ番ってどんだけwww
「静岡の同級生が友達になって夢を追い、二人一緒にデビューしてスターになったピンク・レディーって尊い」なんて今だったら言われるんだろうかwピンク・レディー物語とかあった気がする。
wikiはまとまっていて読みやすく、まとめた人の熱意も感じられて滅茶苦茶面白いんだけど、元ソースとなっているのは女性セブンや週刊女性の記事が多め。
wikiにもあるんだけど元ソースのデビューまでのタイムスケジュールが面白かった。
この記事の最後にあるんだけど
萩本欽一×都倉俊一『スタ誕』対談 司会者と審査員は険悪だった?|NEWSポストセブン
これ原子少年にもかなり当てはまりそう。多分、決勝戦の前にレーベルの下見会もあったんだろうし、ソニーやシードミュージックと契約する前は番組制作者の芸能プロダクション野火娯楽の所属、面倒を見る感じなんだろうかなぁなんて思ったり。
で、「伝説の番組のあの時は」みたいな裏話が色んな人から語られてるんだけど、
『スタ誕』の司会を辞めたいと毎日思っていた萩本欽一の告白 | 週刊女性PRIME
司会者、萩本欽一のバラエティーコーナーにガチ審査員陣ブチ切れ、双方を取りなして結果丸く収めたプロデューサーというエピソードの後、
「最初からハッピーなんてありえない。そういう苦労やつらいことがあって、それが終わってハッピーになる。とんでもない大騒ぎがあったとしても、そこに嫌いなヤツがいなくて、イヤなことが全部なくなって、その番組がヒットするんです。イヤなことがいっぱいあっても嫌がらずにそれを乗り越えて、苦労もつらさも意地悪も後で恩人になって、誰も去る人がいなかった。それをうまく切り抜けるのが、できるプロデューサーだね」
アン・ジュニョン、詹仁雄、聞いてるかーーーwww
名物審査員の一人だった阿久悠さんはもう亡くなられているのですが、都倉文化庁長官にはまだ話を聞こうと思えば聞けるw誰か突撃してみてくれww
テレビ黎明期の話って色々面白いよね、小林信彦とか久世光彦とか。
今回のお話、参考文献はこのあたり?
2022/11/12追記
阿久悠作詞「時代おくれ」、この歌の二番の歌詞が素敵だった。
ねたまぬように あせらぬように
飾った世界に流されず
好きな誰かを思いつづける
時代おくれの男になりたい
この歌詞を心に刻み、デビュー出来なかった推しをこれからも応援しようと思います(涙)